みんなの平均

何歳まで働きたい人が多い?60歳・65歳・70歳、その先を考える

ハテナさん

「何歳まで働きたいですか?」

こう聞かれたら、何歳と答えるでしょうか。

60歳。

65歳。

70歳。

あるいは、

元気なら、ずっと働いていたい。

という人もいるでしょう。

昔なら、

60歳で定年。そこから老後。

というイメージが強かったかもしれません。

しかし今は、65歳を過ぎても働く人は珍しくありません。

実際、2024年には、60〜64歳の就業率は74.3%、65〜69歳でも53.6%でした。つまり65歳を過ぎても、半数以上の人が働いています。

では、

みんなは実際、何歳くらいまで働きたいと思っているのでしょうか。

今回は、内閣府の最新調査をもとに考えてみます。


結論:60歳以上全体では「65歳くらいまで」が最多

「65歳くらいまで」が最多ですが、70歳以降や「働けるうちはいつまでも」と考える人も少なくありません。

内閣府が2024年に全国の60歳以上2,188人を対象に行った「高齢者の経済生活に関する調査」では、

「65歳くらいまで働きたい(または働きたかった)」

という回答が約2割で最も多くなりました。

ただし、ここで興味深いのが、

「働けるうちはいつまでも」

という回答も2割を超えていることです。

さらに、

  • 75歳くらいまで
  • 80歳くらいまで
  • 働けるうちはいつまでも

を合わせると、4割を超えます。

つまり、

「65歳で完全に仕事を終えたい」

という人ばかりではありません。

むしろ、

体が動くなら、その後も何らかの形で働きたい。

と考える人がかなりいることが分かります。


「今も働いている人」に限ると、さらに違う

さらに面白いのが、現在も収入を伴う仕事をしている60歳以上だけを見た場合です。

この人たちでは、

「働けるうちはいつまでも」

が最も多い回答でした。

そして、

70歳くらいまで、またはそれ以上まで働きたい

と答えた人を合わせると、8割を超えています。

つまり、

60歳以上全体

「65歳くらいまで」が最多。

今も働いている60歳以上

「働けるうちはいつまでも」が最多。

という違いがあります。

現在働いているかどうかで、

「いつまで働きたいか」

という感覚もかなり変わるようです。


「定年=仕事人生の終わり」ではなくなっている

以前は、

60歳で定年

年金生活へ

という人生設計が一般的でした。

しかし現在は、制度そのものも変わっています。

企業には65歳までの雇用確保が義務付けられており、さらに70歳までの就業機会を確保することも努力義務とされています。

2025年6月1日時点では、70歳までの就業確保措置を実施している企業は34.8%まで増えています。

社会全体が、

60歳で仕事を完全に終える

という形から、

60代、70代も希望や状況に応じて働く

方向へ変わっています。


実際、65歳を過ぎても働いている人は多い

2024年の就業率を見ると、

60〜64歳

74.3%

65〜69歳

53.6%

となっています。

男女別では、

男性

60〜64歳:84.0%
65〜69歳:62.8%

女性

60〜64歳:65.0%
65〜69歳:44.7%

です。

さらに70〜74歳でも、

男性43.8%、女性27.3%が働いています。

「70歳まで働く」というのは、もう一部の特別な人だけの話ではありません。


では、なぜ働き続けるのか?

60歳を過ぎても働く理由は、収入だけではありません。健康、やりがい、人とのつながりなど、年齢とともに仕事の意味も変わっていきます。

60歳を過ぎても働く理由というと、

年金だけでは足りないから?

と考えがちです。

もちろん、収入は大きな理由です。

内閣府の調査でも、現在働いている60歳以上へ理由を聞くと、

「収入のため」

が5割以上で最も多くなっています。

ただ、それだけではありません。

次に多いのが、

「働くのは体によいから、老化を防ぐから」

そして、

「自分の知識・能力を生かせるから」

でした。

特に年齢が上がるほど、

収入のため

という回答は減り、

健康のため

という回答が増える傾向があります。


若い頃と「働く意味」が変わっていく

20代や30代では、

  • 生活費
  • 住宅ローン
  • 子育て
  • 貯金
  • キャリア

などのために働く比重が大きいでしょう。

しかし60代、70代になると、

働く理由

そのものが変わっていきます。

例えば、

収入

生活費や趣味のお金を補う。

健康

家から出て体を動かす。

社会とのつながり

人と話す機会を作る。

生活リズム

朝起きて出かける理由ができる。

自分の経験を生かす

長年身につけた技術や知識を使う。

仕事が、

お金を稼ぐ手段

だけではなくなる人もいるのでしょう。


65歳で「毎日が日曜日」になったら?

仕事をしていると、

早く仕事を辞めて自由になりたい。

と思うことがあります。

ところが、本当に毎日自由になったらどうでしょう。

月曜日も休み。

火曜日も休み。

水曜日も休み。

好きな時間に起きて、好きなことをする。

最初は楽しそうです。

でも、それが5年、10年と続いたとき、

毎日何をしよう?

となる人もいるかもしれません。

仕事には、

  • 起きる時間
  • 出かける場所
  • 会う人
  • やること

があります。

その全部がなくなることを、

自由

と感じる人もいれば、

張り合いがなくなる

と感じる人もいます。


「働きたい」と「フルタイムで働きたい」は別

ここは重要です。

70歳まで働きたい人が多いからといって、

70歳まで週5日、8時間働きたい

という意味ではありません。

60歳以降は、非正規雇用の割合が大きく上がります。

男性では非正規雇用の割合が、

55〜59歳:10.3%
60〜64歳:41.3%
65〜69歳:67.8%

と大きく変化しています。

つまり、

働くか、完全に引退するか

という二択ではありません。

  • 週3日
  • 午前中だけ
  • 短時間勤務
  • アルバイト
  • 業務委託
  • 自営業
  • 自分のペースで仕事

など、「働き方を軽くする」という選択肢があります。


60歳を過ぎたら「量」を減らす働き方もある

若い頃と同じ働き方を、ずっと続ける必要はありません。

例えば、

50代

週5日フルタイム。

60代前半

週4日にする。

65歳以降

週2〜3日。

70代

できる仕事だけ続ける。

という働き方もできます。

「何歳で辞めるか」だけでなく、

何歳から働き方を変えるか

と考える方が現実的かもしれません。


「65歳まで働く」と「65歳で辞める」は違う

65歳まで働きたいという回答を見ると、

65歳の誕生日で仕事を完全に辞めたい

と受け取りがちです。

でも実際には、

とりあえず65歳を一区切りにしたい

という意味の人もいるでしょう。

65歳になったとき、

  • 健康
  • お金
  • 家族
  • 仕事内容
  • 趣味

を見て、

もう少し続けよう。

となることもあります。

60歳の時点で、70歳の自分の体調や気持ちを正確に予測することはできません。


「いつまで働くか」はお金だけでは決められない

老後資金が十分あれば、

もう働かなくていい。

と思う人もいます。

反対に、資産があっても、

仕事が好きだから続けたい。

という人もいます。

また、

働きたいけれど健康上の理由で働けない

場合もあります。

内閣府の調査では、現在働いていない60歳以上に理由を聞くと、「特に理由はない」を除けば、

健康上の理由

が約3割で最も多くなっています。

つまり、

働きたい年齢

と、

実際に働ける年齢

は同じとは限りません。


だから「健康」が大きな資産になる

70歳まで働こうと思っても、健康でなければ難しくなります。

逆に、

働く必要はないけれど、元気だから少し働こう

という選択もできます。

老後について考えると、

  • 貯金
  • 年金
  • 投資

などのお金へ目が向きます。

でも、

働こうと思ったときに働ける体

も大きな資産です。


何歳まで働くのが「正解」?

もちろん、正解はありません。

60歳で辞める

それまで十分働いた。

趣味や家族との時間を楽しみたい。

65歳まで

年金受給などを一区切りにしたい。

70歳まで

健康で働ける間は収入も得たい。

働ける限り

仕事そのものが好き。

人とのつながりを持ちたい。

どの考え方も間違いではありません。


「仕事が嫌だから辞めたい」なら、仕事を変える方法もある

もし、

早く仕事を辞めたい。

と思っている理由が、

今の仕事が嫌だから

なのであれば、

働くことを辞める

以外に、

仕事を変える

という選択もあります。

60代になったら、

  • 責任の少ない仕事
  • 好きな仕事
  • 得意なこと
  • 短時間
  • 自宅の近く

を選ぶ。

内閣府の調査でも、現在の仕事を選んだ理由として、

「自分の経験やスキルが生かせる」

が約4割で最も多く、次いで、

「自宅から通いやすい」
「仕事にやりがいがある」

が多くなっています。

65歳以上では「体力的な負担が少ない」ことも重視される傾向があります。


定年後に仕事を変えるという選択

例えば、

長年会社員だった人が、

  • スーパー
  • 配送
  • 清掃
  • 施設管理
  • 農業
  • 接客
  • シルバー人材センター

などで働くこともあります。

以前と同じ収入や肩書きを求める必要はありません。

目的が、

生活費をすべて稼ぐ

から、

月5万円くらいあればいい

へ変われば、選べる仕事も変わります。


自営業なら「何歳で定年」がない

会社員には定年制度があります。

一方、自営業やフリーランスには基本的に、

今日から定年です。

という日がありません。

そのため、

仕事量を少しずつ減らす

という働き方をしやすい面があります。

60歳だから辞める。

65歳だから辞める。

ではなく、

できる仕事を、できる量だけ続ける。

という考え方もできます。


「働けるうちはいつまでも」が多い理由

現在働いている60歳以上で、

「働けるうちはいつまでも」

が最も多いという結果は、少し意外に感じます。

でも、

今の仕事を今の働き方のまま、一生続ける

という意味ではないのでしょう。

むしろ、

完全に何もしなくなる必要はない。

という感覚に近いのかもしれません。

週に数回。

数時間だけ。

得意なことだけ。

人に頼まれた仕事だけ。

それも立派な「働く」です。


退職後にしたいことがあるなら、辞めるのも正解

もちろん、

仕事以外にやりたいことがたくさんある

なら、早く辞める選択もあります。

  • 旅行
  • 趣味
  • 家庭菜園
  • 写真
  • 孫との時間
  • ボランティア
  • 勉強
  • 地域活動

人生の時間は有限です。

仕事を続けることだけが、充実した人生ではありません。


逆に「仕事が趣味」でもいい

一方で、

仕事をしている時間が楽しい。

という人もいます。

仕事で、

  • 人に喜ばれる
  • 自分の技術を使える
  • 新しいことを覚える
  • 人と会える

ことが楽しいなら、

趣味の一つとして仕事を続ける

ような人生もあります。

無理に「老後だから仕事を辞めなければ」と考える必要もありません。


60歳を過ぎて働くなら大切にしたいこと

何歳まで働くかを決める前に、体力、お金、やりがい、仕事以外の時間をどうしたいか考えると、自分に合う答えが見つけやすくなります。

1.健康を最優先にする

無理をして働いて体を壊しては意味がありません。

2.仕事量を調整する

若い頃と同じペースにこだわらない。

3.収入だけを目的にしない

やりがいや人とのつながりも考える。

4.辞める自由を持つ

嫌になったら辞めてもいい。

5.仕事以外の時間も作る

仕事だけの生活にしない。


自分なら何歳まで働きたい?

ここで、少し考えてみます。

60歳

仕事を完全に辞めたい?

65歳

週5日から減らしたい?

70歳

週2〜3日なら働きたい?

75歳

好きな仕事だけなら続けたい?

それ以上

元気なら何かしていたい?

「何歳まで働きたい?」

だけでは答えにくくても、

どんな働き方なら続けたい?

と考えると、答えが変わるかもしれません。


まとめ:多くの人は「65歳で完全引退」とは考えていない

最新の内閣府調査では、60歳以上全体で最も多かった回答は、

65歳くらいまで

でした。

しかし、

75歳くらいまで
80歳くらいまで
働けるうちはいつまでも

を合わせると4割を超えます。

さらに現在働いている60歳以上では、

70歳くらいまで、またはそれ以上働きたい人が8割超。

「働けるうちはいつまでも」が最も多い回答でした。

つまり現在の日本では、

60歳や65歳で仕事人生を完全に終える

という考え方だけではなく、

年齢とともに働き方を変えながら、できる間は続ける

という考え方が広がっているようです。

何歳まで働くか。

その答えは、

60歳
65歳
70歳

という数字だけでは決められません。

「何歳まで働くか」より、「何歳になったら、どんな働き方をしたいか」。

これからは、そんな考え方の方が自分に合う答えを見つけやすいのかもしれません。

ハテナさんのひとこと

ハテナさん
ハテナさん

「何歳まで働く?」だけじゃなくて、「何歳になったら、どのくらい働く?」と考えると答えが変わりそうだね。
元気なら少しだけ仕事を続ける、という老後もありなのかも。


参考資料

  • 内閣府「令和7年版高齢社会白書」
  • 厚生労働省「高年齢者等職業安定対策基本方針」
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ハテナさん
ハテナさん
泉から生まれた水滴型の案内役
日常でふと気になったことを、そのままにできない人。 世の中の平均や二つの選択肢を調べながら、自分に合う答えを考えています。 このブログでは、暮らし・仕事・お金・健康・趣味など、ジャンルを問わず取り上げます。 好奇心旺盛ですが、答えを決めつけず、調べて比べてから考える案内役です。
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